頭皮の臭いの原因は、代表的に言われているのが皮脂の酸化と菌です。
頭皮の臭いが気になる・汚れを取り除きたい・スッキリしたいという方が多いと思います。
だからと言って、洗浄力の強いシャンプーを使ってしまうとかえって逆効果になる可能性もあるのです。
理由は、洗浄力のシャンプーを使うことによって、頭皮のバリア機能とも言われている皮脂を必要以上に失ってしまうだけでなく、奪いすぎることで乾燥肌になります。
皮脂を取りすぎると乾燥肌になりかえって皮脂が過剰になるという性質は頭皮も肌も同じです。
皮脂が必要以上に出ることにより、皮脂をエサに菌が増殖してしまうので気をつけましょう。
放って置くと頭皮の臭いが悪化する可能性があります。
体質が変わると頭皮の臭いにも影響するのか??
頭皮の臭いに違いが表れるかどうかの差は、体質にもよります。
頭皮の皮脂の分泌量は個人差があり、適量が出ていれば皮脂もそれほど溜まらず、臭いを感じることもありませんが、人よりも皮脂の分泌量が多い場合、毛根に古い皮脂が溜まって臭いを発するため、臭いがよりきつく感じてしまいます。
また頭皮が乾燥した場合も、頭皮を守ろうと皮脂が大量に分泌されるので、乾燥しやすいお風呂上りなどは頭皮の臭いがきつくなってしまいます。
頭皮が臭いやすい人の特徴として
- 元々皮脂の分泌量が多い
- 乾燥肌
⇨両方に当てはまる方は、生活習慣、また普段使っているシャンプーに原因があると考えられます。
例えば脂っぽいものを多く食べて、運動をあまりしないという方は皮脂が多く分泌されるようになりやすく、体質に関係なく皮脂が多く出るようになります。
乾燥肌もお風呂上りに起こりやすく、シャンプーによって必要以上に肌の皮質が奪われたときには、さらに乾燥肌が進行するので、使うシャンプーの種類にも気を配る必要があります。
ミドル脂臭
30代から50代で体臭に変化が生じる場合、ミドル脂臭を発生している可能性があります。
加齢臭がノネナールという物質が原因で発生しています。こちらのミドル脂臭の臭いの元はジアセチルという物質と言われています。
ジアセチルは、皮膚の常在細菌であるブドウ球菌が汗に含まれる乳酸を分解することで発生します。
ジアセチルは体の場所として、主に頭頂部や後頭部から発生し、臭いは油っぽい臭いを放ちます。
ミドル脂臭は、加齢臭の2倍の臭いとされており、早い人は30代からでも発生する可能性がありますので気をつけましょう!!
加齢臭
加齢臭は男性にしか発生しないと多くの方が思われているかもしれないですが、実は女性も加齢臭が出ます!!
年齢を重ねると出始める加齢臭。
その原因は、皮脂に含まれる過酸化脂質とパルミトレイン酸(脂肪酸)とが結びついて生まれるノネナールという物質です。
他にも皮脂が常在菌に分解されてもノネナールは生まれます。
加齢によってパルミトレイン酸も過酸化脂質も増えますが、この過酸化脂質の増加には、活性酸素が大きく関係しています。
この過酸化脂質を増えることで活性酸素も増え、ノネナールが作られ、加齢臭が増加してしまうという悪循環を生んでしまいます。
特にタバコに含まれるニコチンはせっかく抗酸化のために日頃摂っているビタミンCを壊してしまい加齢臭を発生、悪化させてしまう可能性があるのです。
頭皮が臭くなると病気のサイン??
病気などで頭皮が臭いくなる可能性もあります。
今回は普段の生活でもしかしたら気づかないうちに頭皮から臭いが出ている可能性のある病気をいくつかご紹介したいと思います。
しろうせい 皮膚炎(脂漏性湿疹)
脂漏性とは、皮脂の分泌が多いという意味です。
頭皮、顔面、腋などは皮脂分泌が多く、脂漏性部位と呼ばれます。
皮脂の量は個人差も大きく、ホルモンの影響も受けます。
脂漏性皮膚炎では、マラセチア菌というカビの一種が、皮脂をえさにして増殖し皮脂を分解することで、炎症を起こします。
フケ、かゆみ、境界がはっきりした赤みが現れます。
湿疹・皮膚炎
脂漏性湿疹・皮膚炎以外にも、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎(かぶれ)などが悪化するとフケやじゅくじゅくした汁(浸出液)が多くなり、雑菌が繁殖して臭う場合もあります。
爪を立てて洗ったり、硬い頭皮ブラシで洗髪しすぎたりすると頭皮が傷つき、雑菌が増えやすくなることがあります。
それによって赤み、フケ、かゆみなどが現れます。
粉瘤ふんりゅう(表皮嚢腫のうしゅ、類表皮嚢胞るいひょうひのうほう)、皮膚腫瘍
粉瘤は垢などの老廃物が皮膚の内部に留まり、袋のような構造の中に溜まってできものができる状態です。
中に溜まった老廃物は時間が経つとにおう場合があります。
また、頭皮にがんなどできものができた場合、がん性皮膚潰瘍というただれを起こし、強い臭いがすることもあります。
受診の目安とポイント
臭いが気になる、清潔にしても改善しない、かゆみやフケなど他の症状も伴うような場合には一度皮膚科への受信を検討しましょう。
においというのは数値化したり記録したりすることができないため、本当に臭っているのか、受診すべきか悩むこともあるかもしれませんが、医師の目から客観的に判断してもらうのも有効です。
受診の際には、帽子やヘルメットをよく使用するか、スポーツや仕事で頭に汗をかく機会は多いか、最近新しいシャンプー・染髪剤などを使ったかなどを伝えるようにしましょう。
生活習慣病(糖尿病)
糖尿病も頭皮から臭い匂いを放つ病気の1つです。
また糖尿病の場合気をつけなくていけないのは症状の段階によって臭いが変わってくる所です。
初期症状の時、頭皮だけでなく体や尿から甘いような臭いを放ちます。
理由は肥満・運動不足のため糖をうまく消費出来ずに残ってしまったものが血中から更に尿・汗などに混じるためと言われています。
症状がどんどん進行していくと身体が糖を使えなくなり、別のエネルギーとして脂肪を使い始めることで臭いが甘酸っぱい悪臭へと変わっていきます。
脂肪はアセトンというケトン体を作ります。
ケトン体が血中に多くなると汗や尿から甘酸っぱい臭いがします。この臭いはケトン臭と言われています。
なお、ケトン臭は肥満の方だけでなく、糖分を取らないよう制限してダイエットしている方からも出てくる場合があります。
理由としては、身体が糖分不足していることでその代用に脂肪を分解してエネルギーにするためです。
ひどい便秘
便秘も実は頭皮の臭いの原因の一つと言われています。
腸内に長く便が留まるとガスだけでなく老廃物がたまり、オナラや便が臭く感じることがあります。
また、体臭だけでなく、腸と口はつながっているため、口から鼻につく臭いがする場合もあります。便秘の原因は主に腸内環境の悪化からなると言われています。
腸内環境悪化=毛根への栄養が上手く行き届かないことにより吸収出来ず、栄養不足となるのです!!
そうなると、頭皮は免疫力の低化・肌荒れ・炎症・乾燥など頭皮が不安定になることによりトラブルが発生します。
便秘により腸内に長時間、便が留まることで、発酵、腐敗します。そうなると臭いが発生して、血液に入ることにより、全身に回っていき、頭皮の皮脂腺・汗腺に届くことで臭い皮脂・臭い汗となり外へ排出されます。
よく腸内環境が悪化してしまうとお肌にも良くないと言われていると同様に、便秘も頭皮に良くないので食物繊維の多いものなどを食べるよう心がけましょう!!
脂漏性皮膚炎
頭皮の臭いの原因となり、病院に通い治療しないといけないのが脂漏性皮膚炎です。
脂漏性皮膚炎の症状としては、痒み・フケ・炎症です。
脂漏性皮膚炎は、皮膚に常在している菌であるマラセチアというカビ(真菌)が発症することで起きると言われています。
自然に治ることは難しく、早めに皮膚科へ受診して、病院で適切な治療をすることで慢性化を防いでくれます。
マラセチアは常在菌で、どなたの頭にも生息しています。普段は無害ですが、分泌物(皮脂や汗)などが増化すること、分泌物をエサにマラセチアも増えていきます。
普段から汗をかきやすいなど、皮脂分泌が多い方は脂漏性皮膚炎が起こりやすいので特に要注意です。
がん(癌)
がんを患っている場合にも臭いが関係してきます。
例えば、がんの進行度合い・ガンにかかっている場所によって種類が異なる臭いが発生すると言われています。
大腸がんだとオナラからの臭いで分かることもあり、万が一、細胞の壊死が始まってしまっていると腐敗臭を放つ可能性があります。
またガンを患っていると体臭も変わってくる可能性もあり、その独特な臭いが頭皮、全身へと漂っていくということもあるのです。
胃などの機能の不調
胃は、ストレスやちょっとしたことで異常を起こしやすいと言われています。
胃の病気を抱えていると、消化機能が低下しやすいです。
消化機能の低下により、食べた物は胃の中で腐敗してしまい、卵が腐ったような匂い、硫黄のような独特の腐敗臭をもったガスが発生する可能性があります。
その腐敗臭をもったガスは口臭・ゲップだけでなく、発酵・腐敗した食べ物が腸へ入り、血中に取り込まれることで、汗として頭だけでなく全身へと臭いが出てしまう原因になります。
このような症状で考えられる病気としては、胃がん・十二指腸潰瘍・胃炎などが挙げられます。
胃もたれや逆流性食道炎の場合にも臭いが出る可能性がありますので気をつけましょう!!
腎臓・肝臓の機能の不調
先ほどの胃の病気と同様、腎臓・肝臓が病気による機能が低下している場合、体からキツイ臭いが発生する可能性があります。
腎臓・肝臓の解毒力が落ちてしまうことで本来分解されているはずだったアンモニアが血中に混じってしまい、その影響で汗・尿などとして体の外へ出ていくと言われています。
ただ肝臓の病気にはいくつか種類があるため、病気によってはアンモニア臭とは別の臭いが発生することもあるので注意しなくてはなりません。
例を挙げてみると、アルコールの過剰摂取・ストレスなどで肝臓に異常が起きた時・肺炎の時に臭いが出やすいと言われています。
トリメチルアミン尿症(魚臭症)
普段私たちが魚を摂取すると、腸内で消化されてトリメチルアミンという物質が発生します。
これは生魚がもつ特有の物質で、悪臭を放つとも言われています。通常だと肝臓で分解されるため、体臭などで出ることもありません。
しかし、肝機能の問題や遺伝子異常などが原因となりトリメチルアミンを分解できない場合があります。
ちなみに遺伝による発症は0.1%前後と比較的少なく、肝機能の低下による後天性のトリメチルアミン尿症と診断される場合もあります。
この場合に出てくる症状として、血液を介して息・尿・汗などと共に排出される為、身体から生魚特有のキツイ臭いが出る可能性があります。
これが魚臭症候群とも呼ばれる病気です。
あとトリメチルアミンの発生量は食材によって変わります。
タラやサワラなどの魚介類だけでなく大豆(豆類)・牛肉が最もトリメチルアミンを多く発生させると言われています。
また、米や小麦などの穀物、果物・野菜はトリメチルアミンを発生させにくいと言われていますので積極的にとるようにしましょう!!
臭いが気になる方は病院で受診してもらうのも1つの方法です。
体質の変化による頭皮の臭いの対処法は??
亜鉛の積極的な摂取
亜鉛は、たんぱく質の合成・骨の発育などに必要な必須ミネラルと言われています。
代表な食べ物として、
- うなぎ
- 牡蠣
- チーズ
- 卵黄
- 納豆
などに含まれています。
亜鉛を摂取することで効果としては、ホルモンバランスを整える・消臭効果・髪の毛の発育・新陳代謝を良くする・免疫力を高めて皮膚などの乾燥を防ぐなど頭皮の臭いを気になる方にはもってこいの物です!!
また、石鹸・飴・シャンプーに亜鉛が含まれているものもあります。
とっても有難い亜鉛ですが、毎日摂取しようと思っても普段の食事だけではどうしても不足しがちになります。
ホルモンバランスの乱れは頭皮の臭い原因ともなります。
特に女性はホルモンバランスが乱れやすく、気をつけないと症状が悪化する可能性があります。
運動をする・睡眠時間の確保・バランスのいい食生活・ストレスを溜めない・日光浴など自ら規則正しい生活を心がけるようにしましょう!
日常生活上の原因と対処法
頭皮の臭いの原因となる日常生活上の原因には、主に以下のようなものがあります。
頭の洗いすぎ・すすぎ残し
頭皮を傷つけるような洗い方やシャンプーなどのすすぎ残しも湿疹・皮膚炎の原因になります。
頭皮にやさしい洗髪方法
指の腹で洗い、よくすすぎ、濡れたままにせず乾かすようにしましょう。
シャンプーを使用せずにぬるま湯だけで洗髪したほうが調子がいいと感じる方もいるようです。
加齢やホルモン変動による頭皮の臭い
中高年の男性にみられる加齢臭は、汗や皮脂などの老廃物を雑菌が分解して生じるといわれています。
また赤ちゃんや子どもでも、ホルモンのはたらきにより皮脂分泌が活発になり、不快な頭の臭いが感じられる場合もあります。
頭の臭いへの対処法
枕カバーをこまめに替える、手入れしやすい髪形にする、市販のデオドラント製品を試すなどの対処法があるかと思います。
よくならないときには
ご自身でできるケアを行っても臭いが改善しない場合は、一度皮膚科を受診しましょう。
何らかの病気が潜んでいる場合もあります。
実は頭の臭いの原因の多くは「朝シャン」なのです!
頭の臭いというのは複雑で、頭皮が臭う場合、髪が臭う場合、その2つが合わさって臭う場合があります。
そもそも、頭皮は体の中で一番、皮脂腺の多い場所で、そのぶん皮脂分泌が盛ん。
皮脂は分泌された直後は臭いませんが、時間が経つにつれて酸化して嫌な臭いを発することになります。
また髪の臭いですが、髪そのものは臭いません。
焼き肉を食べた後に髪が臭くなるように、周囲の臭いを吸着して臭ってしまうのです。
頭皮の臭いと髪の臭い。
これを悪化させるのが「髪の洗いすぎ」。
皮脂は取りすぎると、過剰に分泌されてしまうという特性があるのです。
またドライヤーの熱風で髪が傷んで枝毛になると、より臭いを吸着しやすくなりますし、生乾きの状態でも臭いを吸い込みやすくなってしまいます。過剰に分泌された皮脂が時間とともに酸化したり、満員電車などでいろんな臭いを髪が吸い込むことで、「若い女性なのに頭が臭う」という事態が起こってしまうのです。
頭の臭いが気になるという場合には、髪のお手入れを見直してみるのをおすすめします。
フケも臭いの元になるので対策を! 過剰に出るようなら、皮膚科を受診して。
フケとは角質細胞がはがれ落ちたもの。タンパク質が主成分で、雑菌のエサになるため、臭いの元になることもあります。
ストレス過多、睡眠不足、ビタミンB類の不足でフケが増えることがあるので、気になる場合は気分転換をしたり、生活習慣を見直したり、ビタミンB類のサプリメントを摂ってみましょう。
また過剰にフケが出るなら「脂漏性皮膚炎」という病気の可能性も。
その場合は、皮膚科で抗真菌剤を処方してもらうなどしましょう。
外出先で臭いが気になったら、自家製消臭剤でシュッ。
コントレックスなどのミネラルが多く含まれている水にミョウバン(薬局で買えます)を溶かした消臭剤を持ち歩くのがおすすめ。
割合としては、1リットルの水に対して、ミョウバンを20〜25g程度。
すぐには溶けないので、一晩かけて溶かしましょう。
これをスプレー容器に小分けにして持ち歩き、頭皮と髪にシュッとすれば、臭い対策ができますよ。
自分ではどうしようもない方でも、いつも行っているサロンの方に頭皮の悩み、頭皮チェックなどをしてもらうのも1つの方法です!!
頭皮をキレイにすることで髪の毛もキレイになるのにつながることなので是非やってみましょう!!